日本で働くのはストレス
以前にも言ったように、日本国内ではあまり働きたくないなあと思っています。
国内の普通の日本語学校で働いたことがないので、想像でしかありませんが、自分のペースで働けないような気がするんですよね。
私のようなタイプはおそらく、一般的な国内の学校では評価されない気がします。
「人に教えること」と「学生と接すること」は好きなのですが、「社会人としての立ち居振る舞い」にあまり自信がないので、他の先生方や上司、事務方とうまくやっていけるかどうか不安です。
普通の日本語学校で働くとなると、当然「他者との協調」が求められます。
他の先生と引継ぎをしなければならないということになれば、授業が予想外に盛り上がって時間をかけたい時も、自分のペースで進行具合をコントロールできなくなってしまいます。
私(というか在中国日本人教師)の場合、授業でもそれ以外でも、国内日本語学校の先生より学生との「距離」が近いかもしれません。
こちらでは学生たちと時々ご飯を食べに行ったり、自分の家に招いてカレーライスを振舞ったりしています。
中国では、授業以外もできるだけ学生と接してほしいというのが、学校側の姿勢のようです。
中国語も下手だし、中国社会の仕組みがよくわかっていないこともあり、生活上で困ったことがあれば学生に連絡して助けてもらっています。
一方、国内の学校では、学生とプライベートな連絡は一切禁止というところが多いようです。
学生をえこ贔屓しない為の「プロ意識」かもしれませんが、もう少し柔軟に対応してもいい気がします。
もっとも、数年前から売り手市場であるはずの国内日本語学校の面接・模擬授業を数校受け、どこにも引っかからなかったという「結果」が出ているので、国内で働く心配なんかしなくていいわけですが(笑)。
自分が必要とされていない場所にこだわり続けて、下手に何かの拍子に採用されてしまうと、ロクなことが起きないだろうなと経験的にわかります。
日本語教師養成講座に通っていた時のこと。
ある先生に教案をチェックしてもらっていたのですが、その時つい「傘ひとつ」と言ってしまったのです。
先生「TUOLANGさん(私)、傘を一つ二つと数えるんですか?」
私「すみません、一本二本ですね」
先生(教室を見回して)「Kさーん、Nさーん、Tさーん、傘はどう数えます?」
Kさん「一本二本です」
Nさん「一本二本です」
Tさん「一本二本です」
先生(おもむろに振り返り、私の顔を無言で見つめる)「・・・」
あー、怖かったー。
反論したわけでもないのに、傘の数え方一つでここまで追い込まれた・・・。
この先生、普段学生にもこんな教え方してるのかな。学生楽しいのかな。
こういう感じの先生、日本語学校に多いんでしょうか。
この先生が教務主任とかやってる日本語学校に採用されたら、私絶対働くの無理です(笑)。
それはともかく。
中国の小規模大学で働くということは、通常日本人教師は1~2人なので、「他の日本人」とあまり接しなくてもいいということでもあります。
中国の日本人教師の中にも、一緒に働いて勉強させていただきたい経験豊富な先生も一部にいると思うのですが、以前のエントリーで書いたような、コミュニケーションすらままならない変な「先生」もいるわけで、中国でも日本人と会いたいとあまり思わなくなりました。
ただ、他に日本人がほとんどいない環境でマイペースで仕事できて気楽であるという反面、独りよがりで進歩のない授業に陥ってしまう懸念もあるわけです。
そのあたりは常に自覚して様々な手段で研究し、新しいやり方を取り入れる努力は不断に必要だと思います。