ある在中国日本語教師の日記

日本に居場所があんまりない在中国日本語教師日記です。

中国の日本人教師は奇人変人の宝庫?

今働いている大学には、私以外に日本人教師がもう一人います。
先学期から新しく来た人です。

普段その先生と話しをすることは殆ど、というか全くありません。

中国にいる日本人教師って、もしかして奇人変人の宝庫だったりするのかなと感じます。

日本の就職市場では、まず普通の会社にどこにも引っかからなそうな感じというか。

私自身が日本で働くことに疲れて(日本で就職できなくて)中国に来たようなところがあるので、自分のことは思いっきり棚に上げて語らざるを得ないのですが、変な日本人、中国に多い気がします。

 

一番最初、その先生の授業風景をチラッと拝見した時に、何とはなしにただならぬ雰囲気は感じました。

神経質そうな甲高い早口の大きな声で、あまりお近づきになりたくない感じ。

彼に二回ほどこちらから(当然日本語で)話しかけた時、むこうから帰ってきたのは二回とも、なんと英語でした。

コミュニケーション自体を拒絶したいという意思表示、でしょうね。

私も今までいろいろな人と会ってきましたが、初っ端からコミュニケーションを拒絶するタイプというのは初めてなので少し驚きました。

不良少年とか引きこもりニートとかじゃなくて、仕事してる社会人なんですよね相手は。

 

先々学期いたもう一人の日本人先生も、なんだかなあ大丈夫かなあという感じでした。

学生によると、授業を忘れて遊びに行っていたとかなんとか。

元々日本語教育に興味があるわけではなく、ただ日本で就職口がなくて中国に来たタイプのようで、話を聞く限り授業のクオリティもえらく低い感じがしました。

それでも、一応コミュニケーションはとれたし、たまに電話するくらいの関係性はあったわけです。

今度の先生は、電話番号交換しましょうなんて言える雰囲気すら微塵もありません。

 

中国での日本人教師需要ってすごい売り手市場で、私はこの大学が二校目ですが、二校とも面接らしい面接はなくてほぼ履歴書だけで簡単に決まってしまったんですね。
こんなんで大丈夫かなあとこちらが心配になるくらい簡単に。

日本国内の日本語学校には、雀の涙みたいな給料がもらえる非常勤講師になるために、面接と模擬授業に行って5校ほど落ちたところで心が折れました。

(原因は大体わかります)

というわけで、日本国内で就職するのはヒジョーにキビシー状況にあって、やむなく外国、それも日本人が行きたがらないが日本語学習熱の高い中国に押し出されて来たわけです。

ということは、日本で使い物にならないような人材が中国で日本語教師やるパターンって結構多いのか。

(あくまで自分のことは棚に上げます)

 

ネットで検索していると、修士や博士までとって長年日本語教育について研究しているような実績のある先生、教育者としても人間としても申し分のない日本人の先生も、中国には結構いらっしゃいます。

しかし玉石混交というか、ピンキリなんでしょうね。
私も経験は浅いし「キリ」に近い人間かもしれないけど、授業は準備が全てだと思ってるから毎回たっぷり時間をかけて、できるだけ学生の満足度の高い授業をしようと努めています。

学生からの反応も悪くないし、中国人の先生からも「先生は学生に人気がありますよ」と言っていただきました。うれしいことです。

 

「言葉」って人と人をつなぐためのものですよね。
なのに、その言葉を教える教師が、言葉によるコミュニケーションの不可能性を体現しちゃってるという、笑えない現実。

学生から漏れ伝わってくるんですよ。その先生の評判。
「もう3年、4年なのに教室用語を教えられた」
「授業内容が簡単すぎる」
「いつも先生が一方的に喋りっぱなしで学生が喋る機会が全くない」
「授業時間を過ぎても平気で10分以上続ける」
「あの先生、なんか変」

 

安くない学費払ってわざわざ日本語勉強してくれてる中国の学生がかわいそうになってきます。

先学期の期末試験の時は、もうすぐ卒業の4年生や、入ったばかりの1年生にまで「不合格」をつけてたという話を学生から聞きました。

 

中国は「出来損ない日本人」の廃棄場所じゃないと思うんですよ。
たのむから「日本語が通じる日本人」、中国に来てください。

 

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