古典文法
この学校で担当する授業は、いつもは「会話」「作文」、そしてたまに「日本文化」「日本社会」という感じで、まあ一応は守備範囲なんですが、今学期は無茶ブリきました。
「日本古典文法」です。
古文なんて大学受験以来全く縁のない世界で、しかも一番苦手な科目でした。
日本で普通に生活していて古文に触れることはほとんどないし、古文を知らなくて困ることもありません。
誰も使ってない言葉を中国人に教える意味ってなんだろう。
だいたい、現代日本語もまだ怪しい中国人学生に日本の古文を教える意味がわからない。
と前々から思ってましたが、古文が大の苦手だった自分にお鉢が回ってきました。
古典文法担当の先生が産休に入って、他に教えられる先生が誰もいなかったようです。
最初はもう一人の日本人教師に依頼して断られたみたいです。
教えられないのは私も同じなんですが。
ということで、今は付け焼刃の知識で「たり・けり」とか「係り結びの法則」などを教えています。
教科書を見ると、本当に文法の解説ばかりで面白くもなんともないので、『竹取物語』の解説をしながら高畑監督『かぐや姫の物語』を見せることにしました。
内容が面白ければ古文も現代文も興味を持って読めると思うので、学生にとって面白そうな部分を中心にやることにします。
教科書通りに文法解説だけやってたら本当につまらない授業になると思います。
(古典文法を解説できる能力がそもそもありませんが)
今後も文法説明は最低限にして、内容理解を優先させる予定。
あとは『平家物語』『小倉百人一首』『奥の細道』あたりをやるつもりですが、一体どうなることやら。