ある在中国日本語教師の日記

日本に居場所があんまりない在中国日本語教師日記です。twitter id:tuolang66

古典文法

この学校で担当する授業は、いつもは「会話」「作文」、そしてたまに「日本文化」「日本社会」という感じで、まあ一応は守備範囲なんですが、今学期は無茶ブリきました。

「日本古典文法」です。

古文なんて大学受験以来全く縁のない世界で、しかも一番苦手な科目でした。

日本で普通に生活していて古文に触れることはほとんどないし、古文を知らなくて困ることもありません。

誰も使ってない言葉を中国人に教える意味ってなんだろう。

だいたい、現代日本語もまだ怪しい中国人学生に日本の古文を教える意味がわからない。

と前々から思ってましたが、古文が大の苦手だった自分にお鉢が回ってきました。

 

古典文法担当の先生が産休に入って、他に教えられる先生が誰もいなかったようです。

最初はもう一人の日本人教師に依頼して断られたみたいです。

教えられないのは私も同じなんですが。

 

ということで、今は付け焼刃の知識で「たり・けり」とか「係り結びの法則」などを教えています。

教科書を見ると、本当に文法の解説ばかりで面白くもなんともないので、『竹取物語』の解説をしながら高畑監督『かぐや姫の物語』を見せることにしました。

内容が面白ければ古文も現代文も興味を持って読めると思うので、学生にとって面白そうな部分を中心にやることにします。

教科書通りに文法解説だけやってたら本当につまらない授業になると思います。

(古典文法を解説できる能力がそもそもありませんが)

今後も文法説明は最低限にして、内容理解を優先させる予定。

あとは『平家物語』『小倉百人一首』『奥の細道』あたりをやるつもりですが、一体どうなることやら。

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書くことは「考える」こと。

久々の更新。

このブログ、長期放置状態にも関わらず、なぜか一日50アクセスある日もあったりして、不思議だなと感じるこのごろです。

こんなものなのでしょうか。

 

中国の大学も今学期の授業はあと一ヶ月ほどで終わります。

今は、今月末が締切の「中国人の日本語作文コンクール」に向けて、学生たちに指導(大したことはやってませんが)しているところです。

今年の参加者は2年と3年合わせて10人程度かなと。

 

コンクールのホームページ日本語作文コンクールを主催する、日中交流研究所

を見ると、各大学の先生方の作文指導法も書かれていて大変参考になります。

特に、普段の作文授業で参考にさせていただいているのは

日本僑報社(The Duan Press)の池嶋先生「書くことは『考える』こと」です。

書かれていることにいちいち頷きながら、自分の以前の指導法がいかに薄っぺらいものだったか痛感させられます。

 

作文授業は、ただ日本語の文章をうまく綴らせればいいというものではなく、学生が自分自身ととことん向き合い、これからの自分の生き方(人生観)を形成する手助けをするものなのですね。

それには、書く前にまず徹底的に「思考すること」が必要です。

となると、「日本語の巧拙」は二の次で、普段からあれこれ考えている学生が面白い作文をかけるようになります。

普段、あまり物事を深く考えず、雑に生きている学生には、まず「自分の頭で考えること」から教えなければなりません。

 

いやー、深いですね。

上手く授業できているとはまだ言えませんが、作文授業にやりがいを感じられるようになりました。

ほかの先生方の指導法(中国人の日本語作文コンクール)も参考になるものばかりで、やはり「井の中の蛙」はあきません。

 

学生からの思いもよらないような意見や面白い発想に、こちらも学ばされるような授業、楽しいですね。

これからも学生と一緒に学んでいきます。

 

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『君の名は。』と中国人

先日、学生たちと一緒に市内の映画館で『君の名は。』を観てきました。

 

12月2日に中国公開されて以来とんでもないことになっているようで、ウィチャット(中国版ライン)でもたくさんの中国人が話題にしています。

中国での爆発的ヒットが日本でも大きな話題になるほど。

公開スクリーン数や客足から見て、おそらく大ヒットした日本よりも大きな収益を上げるものと思われます。

 

中国人、特に若い人たちは本当に「日本の流行りもの」が大好きなんですよね。

PPAPも学生たちはみんな知っています。

それはやはり、中国ではまだまだ若者向けコンテンツが圧倒的に不足しているという事情によるものでしょう。

テレビをつけても、ドラマは歴史ものや戦争もの、一昔前の農村生活ものだったりして、若者が感情移入できそうなドラマがイマイチありません。

アニメはほとんど児童向けのようです。

私は逆に渋い中国映画が好きなんですけどね。

 

日本は若者向けエンタメコンテンツがすごく発展してる国なので、中国などアジアに売り込んでいくべきだと5年くらい前から思っています。

エンタメに飢えてる若者が大勢いて、砂漠に水が染み込むように若者たちの中に「日本」が浸透しています。

おそらくこれからの日本は、観光業とエンタメ産業に活路を見出す国になるんじゃないでしょうか(あくまで素人考え)。

 

『君の名は。』はインターネットでもタダで見られるようですが(もちろん違法)、ちゃんと映画館でチケットを買って観る中国人の方が大多数のようです。

中国でも著作権の意識はだいぶ浸透しています。

日本の漫画も、勝手に翻訳して中国で売られていたりするらしく、学生達も結構読んだことがあるようです。

著作権違反ですが、それも良し悪しがあって、若者にも入手しやすい海賊版があったからこそ、日本の文化がここまで中国に浸透し、日本びいきの若者を増やしたとも言えるのです。

 

『君の名は。』のチケットは、映画館窓口で買うと70元(約1100円)、インターネットだと33元、新規会員だから21元というよくわからない料金体系でした。

映画の感想は、絵が綺麗だなあ良く出来てるなあと思いましたが、もう若くないのでこういう映画に感動する感性が枯れてしまったようです。

一緒に行った学生たちは感動していたようです。

エンディングの歌が終わるまでずっと席に座っていました。

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中国人女子は「嵐」に夢中

先日、家でカレーライスを作って学生4人に食べさせました。

時々学生と外食したり、家で一緒に料理を作って食べたりします。中国の大学では、授業以外でも学生と交流することが外国人教師にわりと求められている気がします。

こちらも異国での一人暮らしの侘しさも紛れるので、学生から誘われればなるべく断らないようにしています。

勉強漬けの毎日を過ごす学生たちも、時々は息抜きを求めているでしょうから。

 

学生たちと色々なことを話しました。

みんな女子ですが(日本語専攻学生は中国人女子が多い)、とにかく中国で「嵐」の人気がすごいことに驚きます。

「おおのく~ん」(大野)「ニノ~」(二宮)なんて言って喜んでいます。

実は、アイドルに夢中になる男女に対して昔から「ちょっとバカっぽいなあ」みたいな偏見があったんですが、私の友人の中年男も「ベビーメタル」という十代の女性アイドルにハマり、「見てるだけで元気になってくる」などと言っています。

私にはあまりないのですが、「飛んだり跳ねたりする若い異性を見るだけで元気になる」という感覚は老若男女を問わず(もちろん民族も問わず)、多くの人にあるのだと思います。

 

私の周りにすらこれだけ「嵐ファン」がいるのだから、中国全土だと一体どれだけのファンがいるのだろう。

もし嵐が中国でコンサートでもやれば、途方もない数のファンが殺到して収拾がつかなくなるかもしれない、と思いました。

「先生、なぜ嵐は中国でコンサートをしないんですか?」

ファンの女子学生にも聞かれましたが、なんと答えればいいのか。

 

中国には、日本の歌手やアイドル、俳優のファンが、日本人の想像よりはるかに膨大な数で存在します。

今の中国人は、日本の最新の文化を見逃すまいとじっと凝視しています。

日本人がコンテンツを売り込むのに絶好の、広大なブルーオーシャンが中国には拡がっています。

 

しかし、もし日本で「嵐、中国でコンサート」というニュースが流れたら、日本人の間に結構微妙な空気が流れると思います。

「なんでわざわざあんな国に行くんだ」

「そこまでして金儲けしたいのかよ」

こういう空気が流れるのは想像に難くありません。「中国に親近感を感じない日本人が8割」というデータがあります。

日本人にとって中国という国は、学ぶところが何もないただの成金国家みたいなイメージだと思います。

 

日本の「今」に注目し、貪欲に吸収しようとする中国人。

中国の「今」に全く興味がなく、無視し続ける日本人。

その結果、中国人は日本のことに隅々まで詳しくなり、日本人は相変わらず古臭い中国イメージの偏見を持ったまま情報がアップデートできない。

いづれ、立場が逆転するかもしれないのに呑気だなと思います。

中国人も、いつまでもお客さんでいてくれる保証はありません。

 

息の詰まるような勉強の合間に、ひと時の安らぎを求めて「嵐」に目をキラキラさせている女子学生たちを見ると、微笑ましくなります。

ああ、この子達にとってはこれが青春なんだな、と。

数十年後、「そういえば大学時代は日本語専攻だったな。今は全然喋れないけど。日本のアイドルにもハマったなあ」

なんて、つかのま思い出しながら、日本語と全然関係のない仕事をしている彼女たちかもしれません。

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貧乏日本語教師、家を買う。

日本語教師に「貧乏」をつける必要、ないかもしれません(笑)。

今回は日本語教師と全く関係ないネタなので、興味のない方はここまで。

埼玉に家を買いました。
築36年の戸建です。
(相変わらずただの貧乏独身中年です)

 

学生時代から東京の下宿に20年以上住んでいたんですが、日本と中国行ったり来たりの生活になり、中国にいる間も家賃(格安にしてもらってたとはいえ)払い続けるのもどうかというのと、「持ち家」への憧れが抑えきれなくなりました。

安定した会社に長期間勤めたことはなく、今も中国で日本語教師をしている身分ですから、貯金はたかが知れています。
それでも、東京から一時間ちょっとの場所に、かなりの格安でそれなりに納得のいく家を買えたのはラッキーだったと思います。
普段から、必ず半額になってから弁当を買うようなケチケチ倹約生活が板についていると、貧乏人でもそれなりにお金がたまるということで。


私のような人間がドヤ顔で言うことでもありませんが、家って案外安いです。
東京ではさすがに無理ですが、東京から一時間以上かかる埼玉や千葉の町を探していけば、200~300万円台の中古戸建が見つかります。
安い物件だからかなり古くてリフォーム費用にウン百万かかったりする場合も多いですが、辛抱強く探せばあまりリフォームせずに住める家もあります。

 

なけなしの貯金で買える範囲で、東京から遠すぎない場所(一時間半以内)にあり、駅からも近く、それなりに生活利便性もある中古戸建を検索すると、埼玉中部という結論に。

東武東上線・越生線を中心に安い物件ばかり10軒以上見て回りました。

格安(激安)物件を買うわけだから贅沢ばかり言ってられませんが、安いとはいえまとまった資金が必要になるので、中途半端な妥協もしたくありません。

おそらく、私の人生で一番高い買物になると思いますから。

その結果、
①大規模リフォームが必要なく比較的きれい
②池袋から電車で一時間ちょっと
③駅から歩いて10分程度
④スーパーが歩いていける距離にあり大きな不便はなさそう(自転車を使えばホームセンター、図書館、温泉などにも行ける)

という中古戸建(3DK)を200万円台で購入することができました。


なにより、環境が気に入りました。
周辺を歩いてみると、のどかな田舎なので空気にも景色にも癒されるし、こじんまりまとまった「可愛い町」という感じがして、第一印象で「この町に住みたい」と思いました。
「家を買う」ということは、「その町を選ぶ」ということでもありますから。

普通、不動産購入は3ヵ月~半年位かけてじっくり腰を落ち着けて探した方がいいのでしょうが、夏休みの2ヶ月(実質1ヵ月少し)で、納得のいく物件購入に至ったのは本当にラッキーだったと思います。

 

実はこの家ともう一軒、購入を迷った中古戸建が川越にありました。

そちらは築40年以上で駅から18分、周囲は田んぼですが川越だけに自転車で足を伸ばせば様々な施設があり生活利便性は高いです。
東京からもぐっと近くなります。
一人暮らしの高齢女性が施設に入るというので売りに出したようです。
300万円で売りに出されていたものをダメ元で240万で買付けを入れてみたら、そのままOKが出ました。
外観はさほど古くなく、中も残置物を処分すればきれいになりそうな家でした。

この家の方が、①東京に近く②川越という場所的に利便性が高い、という利点がありましたが、なんとなく購入をためらわれるような「雰囲気」がありました。

それは、

●ウィキペディアにも出てくるような大地主が近くに広大な土地を所有していて、その大邸宅のそばの一角にひしめきあうように小さい家が並んでいる、その内の一つがその家。
●周辺をよく見ると、荒れて人が住んでいない家が多い。
●その一角全体に生命力の乏しい暗い雰囲気を感じた。

それに、新しい生活を始めるわけだから以前の住人の生活臭が色濃く残っているような家も、やはり抵抗があります。

後日改めて見に行くと、基礎部分が沈下しタイルも剥がれているのを発見し、これが決定打になりました。

どんな町でも「住めば都」なのかもしれませんが、やはり第一印象は良いに越したことはありません。

 

8月に購入し荷物は搬入済みなのですが、それからすぐ田舎に帰省→中国に来たので、まだ実際に住んでおらず住み心地や近隣関係はわかりません。

8月下旬に関東を襲った豪雨の影響も気になるところです。

(雨漏りしてないように祈るしかありません)

ただ第一印象は抜群によかったので、自分の「勘」を信じるのみです。

緊張せずに授業する方法

4ヶ月ぶりの更新。

中国の大学は7,8月が夏休みなので、その期間は帰国していたのですが、帰国中に家を買ったり忙しかったので放置してました。

 

私は元々すごく緊張しやすい人間です。

今でも人前で自己紹介やスピーチするのはとても苦手です。

緊張すると、うまく喋れなくなって吃音がでたりします。

学生時代の私を知っている人に「教師をやっている」と話せば、きっとビックリするでしょう。

それでも人に教えることが好きだから、この仕事を選びました。

 

今でも緊張して授業がうまくいかなくなることはあります。

私の場合、緊張して物事がうまくいくことはほとんどないですから、なるべく緊張しないに越したことはないですね。

では、私なりの緊張せずに授業する方法。

 

①とくかく授業準備を綿密にする。

準備不足のまま授業に臨むと、不安から緊張が高まります。

 

②睡眠をたっぷりとる。

今でもたまに4~6時間くらいの睡眠で朝一番の授業に臨むことがありますが、体がまだ起きてないので口はうまく回らないし、よくないですね。

8時間以上寝られれば体調がかなりよくなって、精神的にも落ち着きます。

本当は故水木しげる先生のように10時間以上寝たいものです。寝てる時間が一番幸せなんですから。

 

③学生を笑わせる。

学生のためというよりも、自分が緊張しないためです。

学生がクスリともしないような授業をやっていると、自分が緊張してしまいます。

教師が緊張すると、学生にも緊張が伝染して授業のパフォーマンスは落ちますね。

教師、学生共にリラックスした状態で何でも喋れる雰囲気を作るのが、特に会話の授業などで学生のパフォーマンスを引き出すためには必要だと思います。

それに、教師の言葉で学生が笑うということは、学生がちゃんと話を聞いて内容を理解しているということなので、笑わせることは結構大切だと思います。

 

関連して、普段から学生といい関係を作ること、これすごく大事。

知らない人の前で話をするのは緊張するけど、仲の良い友達の前で話をするのはあまり緊張しませんからね。

仲が良いと、他愛もないことで笑ってくれるようになります。

「先生には彼女がいません」

だけで爆笑です。

 

④薬を飲む。

これも私にとっては結構大切。

今日は睡眠不足で緊張しそうだなと思ったら、抗不安剤を飲みます。

効き目は結構すごくて、不安や緊張感がなくなってリラックスして授業に臨めています。

以前心療内科でもらった薬を頓服的に飲んできましたが、インターネットでも同じ効果のある薬が買えるので助かりました。

ただ、体がリラックスしすぎて?授業後に眠気が急激に襲ってきます。

 

9月10日の教師の日に学生からもらったプレゼントと、15日の中秋節にもらった月餅。食べ切れないっつの。

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求められているところで働くのが一番

 

給料がたくさんもらえる仕事に就けば幸せか。
やりがいのある仕事ができれば幸せか。
人間関係に恵まれた職場で働ければ幸せか。
幸せのかたちは人それぞれだと思うので、自分で決めるしかないですね。

 

若い頃は、どんな生き方が自分の幸せか自分でもわからなかったので、世間に出回っている意見や情報を見て、なんとなく「条件」のよさそうな仕事や会社を選ぼうとしていました。
自分の中に確固とした「幸せのかたち」がなくて、情報に振り回されていたんだなと思います。
結構長いこと振り回されてきましたが、四十過ぎてからようやく「かたち」が見えてきました。

 

自分がそこで求められていること。
そこに楽しさ・やりがいを見出せること。
自分の能力で無理なくできること。
私の場合は、こういう環境であれば、給料が安くてもそれなりに幸せに生きていける気がします。

 

以前、国内日本語学校は4校ほど面接・模擬授業に進み、全て落ちたという話をしました。
それでよかったと思っています。
自分が国内の日本語学校で求められる人材ではなかった、ということ。
もし何かの間違いでたまたまどこかの日本語学校に採用されていたら、すんごい苦労してた気がします。

実は、それ以外にも一校だけ採用された学校がありました。
そこは普通の日本語学校ではなく、中国人経営で生徒も全て中国人という学校でした。
教師はその経営者の校長を含めて4人、雑居ビルの一室でやっていたので、学校というよりも塾のような感じです。
教え方も、中国人教師が文法を教え、日本人教師が会話を担当するという、中国の大学や日本語学校と似たようなシステムでした。

その学校は一ヶ月でやめました。
常勤なので週六日以上働き、試用期間三ヶ月は月給16万円(4ヶ月目からは18万円らしい)。
私が働いた5月は、休みは結局三日だけだったので月28日出勤しました。
普段おとなしい私の生涯で、一番日本語を喋った月だと思います(笑)。
辞めたのは、忙しいからとか給料が安いから、というだけではありません。
この業界で仕事をする以上、覚悟はしています。

なんというか、その学校での「居場所のなさ」に耐えられませんでした。
常勤スタッフは校長(中国人)、若い男性教師(中国人)、若い女性教師(日本人)、私(日本人)の4人だけ。
授業がない時は、猫の額みたいな狭い事務室で若い女性教師と向かい合って座ります。

この時間が長いの何の。
仕事以外の会話は一切なし。プライベートなことを話しかけられるような雰囲気はありません。
その若い女性教師も、得体の知れない中年男と向かい合ってやりづらかったと思います。
職場での働きやすさって、ある程度お互いの「人となり」が分かっていることが必要だと思うんですよ。
仕事に直接関係ない話であっても、仕事をしやすくするために雰囲気を和らげる「無駄口」って必要だと思うんですね。

ただ相手は若い女性なので、中年男が無理やり共通の話題を見つけて共感的な話をふってもサムいことになるのは目に見えているし、そもそも「無駄に話しかけるな」オーラが凄かった。
若い女性だけど職場では上司的な立場の人だし、変に打ち解けようとすると警戒されかねないし、どういうスタンスで接すればいいのか難しかったですね。
その女性は校長の信頼が厚くて採用権を持ってたようなので、なんで私を採用したのかが不思議ですが。
よほど忙しくて、来てくれるなら誰でもよかったのかもしれません。

私も決して性格が明るい方ではありませんが、知らない人ともある程度打ち解けてリラックスして仕事したい方なので、無駄口きいちゃいけない雰囲気は辛かったです。
その女性も決して無口なわけではなく、他のスタッフとは明るく話していたりしました。
つまり、4人の中で私だけが浮いていて、この場所で「歓迎されてない」空気に次第に耐えられなくなってきました。
狭い職場で毎日顔をあわせているのに、こちらの人間性に全く興味をもたれないという疎外感。
とにかく、その女性も含むスタッフと人間的な交流は一切発生しませんでした。

授業をやっている時だけはほっとできました。
授業中も時々脱線して、学生たちの笑いをとるのが好きでした。
中級の授業で、「あなたが一番楽しいのはどんな時ですか」と質問した時、学生から「先生の授業を聞いているときです」と、教師冥利に尽きることも言われました。

授業は好きだったので続けるかどうするか迷いましたが、中国人校長に「発音指導ができない」ことを厳しく叱責されたのをきっかけに辞めることにしました。
そもそも授業に発音指導など求められていなかったので、不思議でしたが(一人一人発音指導する時間なんかありません)。
校長も、「こいつが職場にいても雰囲気が重くなる」と薄々感じて、辞めさせる理由を探していたのかもしれません。

こういう場でも、すぐに打ち解けられるキャラの人もいるのでしょうね。
でも私は、この場所に来るべき人間ではなかったのでしょう。
そのまま続けていたとしても、早晩何らかの悶着が発生してロクなことにならなかっただろうなとは想像できます。

 

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